2011年7月9日土曜日

蓼科だより・195号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2011年7月9日(土)★
★今回のテーマ:ショッキングなできごと & コメント諸々 
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 7/1日朝田んぼで大事故(漏水)が発覚したことを194号で書きましたが,去る4日ミニバックをレンタルして,朝7時から夕方7時までかかって対策工事を完了しました。30年程前まで土木の現場でやっていたことが役に立ちました。
 当日の天気予報は午後3時から雨でしたが,幸いなことに実作業終了の5時頃まで降らずにいてくれて助かりました。粘土を扱う仕事ですから降られたら始末が悪いのです。
 パイプを探し当てるのに半日かかってしまいましたが,150センチ程の深さに入っていました。水中ポンプで水を排水しながら,パイプを約80センチ程切り取り,粘土を転圧しながら埋め戻しました。水を田んぼ側に閉じ込めた訳です。早速田んぼに水を入れました。 翌5日朝一番に飛んで行って見ると,漏水した箇所からは一滴も出ていませんでした。成功を確認しほっと安堵しました。
 嬉しかったのは,丁度埋め戻しが始まった頃,194号の記事を読んでいたメル友社長が「通りかかって,姿が見えたので寄ったよ」と,顔を出してくれたことです。国道142号線から見えるのです。帰り際に,「メルマガに書かれていたことがよく理解できましたよ」と,納得の様子でした。
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 自分のことですが先月,ちょっとショッキングな出来事がありました。私は,経営者生命をかけて「街並景観づくり住宅地」を東信地区に6箇所創りました。これは余談ですが,わたしが会社を手放さなければならなくなったのはこの事業による損失が大きな原因になってしまいました。 そんな想いで創り上げた住宅地の一つが佐久市にあります。そこにはとても立派に育った桂(佐久市の市木)の街路樹並木があります。先月のある日,ついでの時に立ち寄って見ると,その桂並木の丈が半分くらいにバッサリと切り縮められ剪定されてしまっていたのです。
わたしは唖然としました。その桂並木は2階建ての家の屋根を越えるくらいの高さまで見事に成長していました。それがバッサリと切られてしまったのです。
下記URLは2009年春にYoutubeにアップロードしたその住宅地の画像です。できましたらご覧頂きご意見をお聞かせ下さい。何故これが切られなければならないのでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=FsRELW66YV4
 問題はこの後でした。わたしは悲しくて訳を知りたくて,その住宅地内の懇意なお客様に電話でお尋ねしました。その方は「相談もなく切られてしまった」とのことでしたが,よくよく聞いてみると,「切ったのは三矢工業(私が社長だった)だと思いますよ」と言われまたビックリ仰天しました。 翌日,担当者に事情を聞いてみると,ただ「お客様から依頼があったので切りました」とのこと。その返事には何の問題意識もなくアッケラカンとしていました。このショックの方が大きかったです。
わたしにとって三重のショックでした。その担当者は私の現役時代一緒に”まちづくり”開発事業をやってきた側近でした。そのものをしてこの始末です。
実は,当時販売した住宅地には全区画に景観形成住民協定を付けていました。その協定の中には,「シンボルツリーで立派な並木を育てましょう」と明記されているのです。
 私は昔から指導を受けている大学教授にできごとを話し,意見を求めました。「それが日本のレベルですよ。何故表参道に人が集まるのか,美しい街には立派な街路樹があるのか,その意味が判っていない」とのご返事でした。 参考にWikipediaで「街路樹」で検索して見ると,日本中の美しいと言われている街の街路樹がたくさん出ていますが,美しい街の街路樹は頭を止めるようなことはしていません。街路樹の頭を止めるのは,電線があたることが大きな原因だと思います。ですから,表参道にも私が創った住宅地にも電線はありません。
最終的に一番ショックなのは,自分がやった社員教育はこの程度だったのかということです。何という無能,何という浅はかさでしょう。自分の想いを伝える難しさを今更ながら痛感しています。遅すぎますが・・・。
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Youtubeアカウントのトラブルが解決しましたので,遅れを取り戻すべく二つアップロードしました。ご覧下さい。
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前号で御用学者について教えを乞いましたら,お二人からご教授頂きました。納得できました。ありがとうございました。
(Mさん)御用学者と呼ばれるには二つのタイプがあります。一つは、安江さんの言うとおり、研究成果や結果が省庁の方針と一致しているために、反対から「御用学者」と言われるタイプ。この人たちは問題ありません。問題はもう一つのタイプです。官僚のいうままの作文に、自分の考えもなく、出席し何も意見もいわずに、賛成する教授陣。委員長は、こなしで官僚が書いた委員会でのしゃべり方までメモがあり、その通りに進める人。委員長「・・・・・・」賛成の声あり「それでは賛成多数でこの案を決定します・・・」とか。これで委員長を10や20をする人。もうひとつ問題があるとすれば、官僚の答案に賛成する委員長を選び、委員も委員長の一派か役人の推薦者ばかりそろえる。この方法に、反対派が御用学者の集まりというわけです。
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(Yさん)その人の発言を科学的に良く検討して判断するのではなく、軽薄な世論のムードに洗脳され、洗脳されていることにも気付かず、それを絶対視し、それに合わない人を「御用学者」「原子力村の住人」などと決め付けて一向に疑わない人々が多くいます。
これは、欧米で19世紀初めまで行われていた魔女狩りに良く似ているのではないでしょうか。日本では、魔女狩りのような非科学的な行為は江戸時代ですら行われていなかったのに、現代になって却って似たような現象が見られるのは残念なことです。
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 前号でご紹介した住宅生産性研究会のメルマガに,津波現場の視察報告と被災した住宅のローン問題について書かれています。ローンの部分だけ一部引用します。ノンリコースローンの話です。<>です。
<欧米ならば、モーゲージローンであるため、住宅が消滅すれば住宅ローンも消滅する。罹災者に対してそのローン債務は、一元的に金融機関が負うべきとし、金融機関対策はその後の問題として対応するべきで、先ず納税者である国民(主権者)を救済するようにしなければならない。東日本大震災に対する対応は、松本復興大臣の退任同様、とりあえず、問題の矛先を変えるだけで、政府は何をやろうとしているか、政府が国家の責任をどのように考えているか、すべて分からないことに震災対策は象徴されている。>
(私)このメルマガは下記URLから読むことができます。
住宅生産性研究会(HICPMhttp://www.hicpm.com/ 
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原発について,少し過激なメル友Mさんからのコメントですが,わたしは同感しています。<>内です。
<そもそも「原発は絶対安全だ!」なんて信じていた国民がいたのでしょうか?もしいたとしたら今回の惨禍はまさに人災ということになります。
飛行機は墜落しますし、船は沈みますし、電車は脱線します。これって当たり前のことです。(世界標準では・・・)
 交通事故をゼロには出来ません!自殺者をゼロにはできません!労災事故をゼロにはできません!殺人をゼロにはできません!汚職をゼロにはできません!脱税をゼロにはできません!談合もきっとゼロにはできないでしょう・・・・・・・・こんなこと全て当たり前のことです。
原発事故だってゼロにはできないことも当たり前のことです。だって昔原子力船むつとかいう船が処女航海で放射能漏れを起こして、そのまま廃船になったではありませんか!確か原子力船むつは日本の船だったと思います。
「子供達の将来はどうなると!」と泣き叫ぶ母親の演技力にはただただ敬服しております。私がもしそう思ったのなら子供のために移住しますね!泣き叫ぶ前にリスクが想定されると自分が思う場所から退避する・・・・・これも当たり前のことです。
この国では当たり前のことが当たり前でないという「不思議な国」なのですね。>

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2011年7月2日土曜日

蓼科だより・194号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2011年7月2日(土)★
★ 今回のテーマ: 佳境の農楽 & 御用学者? 
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  もう7月,東日本大震災と原発騒ぎであっと言う間の半年でした。試行錯誤の米の不耕起移植栽培と断根摘心大豆のせいかも知れません。やはり新しい取り組みというのは”想定外”の失敗をします。夢中になり,ムキになり,だから余計時間が早いのでしょう。
朝晩1~2時間田の草三昧です。その時だけは唯我独尊,無我の境地です。トノサマガエルが時折その無我を遮ります。数日前は私のすぐ隣で鳴声を聞かせてくれました。初めてカエルが鳴くのを見ましたが,アゴの両側を大きく膨らませて背中も震わせて鳴きます。そして昨日はカエルに成りきっていないアマガエルを飲み込んで,口から両足とシッポが出ている姿で目の前に現れました。見た時はギョットしました。狩りを見せたかったのでしょうか。生存競争は実に過酷です。人間社会も「人を食い」ますものね。
今日は田んぼで重大事件が発覚し,その対応に追われました。私には用のない(田を干さないので)昔入れた暗渠集水パイプからの漏水が始まったのです。今朝田んぼに行ったら,妙に水が少ないなと思い,排水路側の土手を点検していたら判ったのです。暗渠パイプを掘り出して切断し,粘土で水を閉じ込めてしまうことに決めました。月曜日にミニバックを借りる手配をしました。
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木曜日には,市川市立小学5年生6名を「ほっとステイ」で受入れました。初めての小学生でしたが,とても元気が良く,よく走り回り,よく歌い,自己主張もチャンとできる可愛い子供達でした。ミミズもカエルもセミの幼虫も見て感動し,抜いたジャガイモについたたくさんの芋をみて歓声を上げ,田んぼではトノサマガエルと蛇に大騒ぎ。彼等には草取も遊びになるようです。いつもの生命と環境の話も理解してくれたようです。
「ほっとステイ」で受入れた千葉市の中学3年生から,色紙に6名で寄せ書きした礼状が届きました。さすがに3年生,字も書かれた内容もしっかりしていました。嬉しかったのは,「生命が太古からの継続の中で生きていることが判り感動しました」とか,「蜂やカエルなど苦手だったけど,安江さんの話を聞いて考えが変わりました」などと書いてあったことです。子供達は素直で良いですね。
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6/20日からYoutubeのアカウントでトラブッテしまい,昨日やっとのことでプロの助けを得て回復しました。一時は,3年間かけて250以上もアップロードしてきた田舎暮らし動画が消えてしまうのかと心配しました。Youtubeサポート部隊も回答できなかった問題を解決してもらい救われました。原因にはgoogleとYoutubeの経営統合のことが絡んでいたようです。難しいものです。
その方はかつて自衛隊兵器のシステムエンジニアで,私にMacを教えてくれた人で,理念と理想をしっかり持っていらっしゃいます。持つべきは良き師です。神田駅前で新製品開発(ノイズミュージック器機)をしています。御礼に彼のネットショップをご紹介させて頂きます。放射線カウンターも商品の中にありました。
神田バザール:http://jiro.open365.jp/
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私の”まちづくり”の先生からの情報をお伝えします。住宅生産性研究会(HICPM)http://www.hicpm.com/ 戸谷英世先生はツーバイフォー住宅基準を作った元官僚ですが,早期に退職し,このNPO法人をつくり,住宅産業の発展とまちづくり事業推進に尽くして来られた方です。
今メルマガでマンション建て替えに関わる裁判問題を書いています。注目すべき見過ごせない問題だと思いますが,私自身何もできませんので,皆さんに情報の伝達だけお手伝い致します。是非お目通し下さい。上記URLからメルマガを読むことができます。申込むと配信して頂けます。
敢えて要約すると,「官僚社会で見ていたものもひどい差別社会でしたが、それとは全く比較にならないほどの閉塞した司法社会での差別がやられていることが分ってきました。・・・・汚い裁判組織を情報公開することで、国民がそのような裁判組織を容認できるか、と言う視点からこの問題に取り組んでいったらどうかと考えています。」
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 唯臥独村さんより,福島県の放射線リスクアドバイザーである山下教授(長崎大学)のホルミシス論について下記の情報を頂きました。
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_112090_397721_140 」
 ところが,「山下教授の解任を求めて、ある人権団体が署名活動を行っているそうです。専門家による長年の科学的な研究に基づくアドバイスを、人権の見地から否定しているわけです。
ガリレオ・ガリレイは、地動説を唱えたがために、ローマ教皇庁検邪聖省の異端審問所審査で有罪の判決を受けました。私は、山下教授のアドバイスを人権の見地から否定することは、このことと良く似ているような気がしています。山下教授の心境としては「それでもなお、私のアドバイスは正しい」というものではないでしょうか。」
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 6/9日付け産経に東大放射線科・中川恵一准教授の「発がんリスク 100ミリシーベルトが目安」という記事が紹介され,Webで読むことができます。http://sankei.jp.msn.com/life/news/110608/bdy11060822250001-n1.htm
被曝による発がんリスクについて、「日本人は、2人に1人が、がんになる世界一のがん大国。喫煙や飲酒の方がよほど危険だ」と語り、「過度の心配をする必要はないという。」という書き出しで,かなり具体的に書いています。
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(私)いつも気になっていることがあります。「御用学者」という言葉です。私の解釈では時の政府筋や大企業よりの論説を主張する学者に対して向けられているように感じています。当然その反対の立場にいる人達が使うことが多いですね。その観点からすると,上記二つのホルミシス論もそれに該当するのでしょうか。もしそうであるとしたら,おかしな話だと考えます。どなたかご教授願えないでしょうか。
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 20代で甲信越一の「池の平ホテル」の社長になられた矢島義拡社長に,地元の一員としてエールを送る意味で,ご紹介致します。<>内です。
<池の平ホテルでは、さまざまな世代の方々に「健康」という最高の幸せを提供したい、との思いから、松本大学(担当:根本賢一准教授)の協力を得て「健康いきいき診断プログラム」を企画しました。気持ちのいい自然のなかで、心とからだをリフレッシュする。そんなリゾートでの過ごし方、始めてみませんか。
「健康いきいき診断プログラム」
https://www.ikenotaira-hotel.co.jp/health_program/ >
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2011年6月25日土曜日

蓼科だより・193号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2011年6月25日(土)★
★ 今回のテーマ: 失敗も楽しみ & ヘリテージ財団報告書 
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  九州や東北では猛暑と雨で大変ですね。信州は今のところ空梅雨かと思われる程降りませんので,九州や東北の皆さんに申し訳ないような気持ちです。

今週は,ヒマワリ(採油量の多いトライアンフ)200本(昨年の5倍)と,失敗作の断根摘心大豆約500本を定植しました。ヒマワリも大豆も初めて播種用トレイで育苗してみました。ヒマワリは室内で発芽したものが徒長してしまい,発芽前から陽当たりの良いところに置く必要があることが判りました。問題は発芽率でした。約500粒蒔いたので,40%でした。トライアンフの特徴なのか私の技術の問題なのかこれから調べます。
ーー
断根摘心大豆については,摘心の位置を間違えたのが悔しくてなりません。5/10日に種蒔きしたのに,定植が今頃になってしまい,しかもチャント実ってくれるかどうかの見当がつきません。
稲も心配です。不耕起専用田植機で,固い粘土を切り砕きながら植えたのですが,土が堅いが故に切り砕いた部分の土がこなれておらず,スカスカの状態になっているところがあります。そういう部分は浮き苗状態なっています。次回の課題です。シッカリ冬期堪水ができるようになればこういうことは起こらないと思うのですが・・。ともかく初回ですから,できるだけ教科書に忠実に行い,後は辛抱してシッカリ観察しようと決めています。
それもこれも素人故,ドキドキハラハラも楽しみの内です。
ーーーーー
もういいよ,と言われそうですが又しても原発です。
 株式会社ハルシステム設計のホームページに原発問題の核心的な部分について判り易い解説がされています。
第12回 福島第一原発の原子炉事故を考える( 下記URL)をご覧下さい。 
http://www.halsystem.co.jp/TrainingHall/G12/G12index.html 
ここに記述されている原発の「安全神話」は【ラスムッセンの確率的安全性評価】理論によるのだそうです。その内容と破綻の原因についても書かれていますが,何とその危機要素の中に自然災害とヒューマン・エラーについては入っていないというのです。これに関して著者に質問しました。
ーー
(私)それにしても,「大地震、大津波」等の自然災害や、人間が操作することによる「ヒューマン・エラー」がその理論の中に入っていないことに誰も疑念を持たなかったのでしょうか。多重安全装置の安全度を一気にゼロにしてしまうことは明白なのに,です。信じられません。
ーー
(安中)ラスムッセンの確率的安全性評価の世界は、純粋な確率理論の世界です。本理論に自然災害や人間のリスクが入っていないことは分かっていました。しかし、リスクをトータルで考えるという概念が欠如していました。
 いえ、もっと深刻です。「万難を排してもなおリスクはある」ということは「言ってはいけない」のです。これが暗黙の了解でした。「リスクはある」と言ったとたん、住民や国民から「なら、原発はダメ」と全否定されるからです。リスクの内容およびリスク・ヘッジについての説明をする機会すら与えられないということが明白でした。
我が国におけるリスクと安全の関係は、以下のようになります。「リスクがないことが安全」、「リスクが少しでもあれば安全とは言えない」。ですから、リスクへの対処を考えること自体が「おかしい」となってしまうのです。
ーー
(私)以前(この便り187号)に,原発安全問題について下記のように書きましたが,この根拠が再確認されました。
「(原発建設について)騙した方も騙された方も同罪だと思っています。騙した振りと騙された振りをした共犯だと思います。何故なら,科学と技術に100%安全がないのは絶対的公理であるにも関わらず,それを否定した「あり得ない原則」の上に立って合意しているからです。」
ーー
私自身,何が本当かは判りません。しかし,もういい加減に非科学的,魔女刈り的思考から抜け出せないものでしょうか。全く不毛で悲惨です。この道の行く先は,限りなく疑心暗鬼とコストがかさみ,経済も政治も破綻してしまうのではないでしょうか。
これに関連する情報を一つお伝えします。構想日本(事業仕分けを始めたシンクタンク)が主催しているフォーラム「飯館村から日本の政治を考える」が6/30日に赤坂であります。飯館村村長と毎日新聞の戸ケ沢氏がゲストで,加藤秀樹さんがコーディネイターをするのできっとセンセーショナルな展開になるのでは期待しています。私はWebで見させて頂きます。詳細は下記URLよりどうぞ。
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 ついに産経が「低レベル放射能それほど危険か」というテーマで,「正論」に掲載しました。元駐タイ大使・岡崎久彦氏が書いてます。特筆すべきことだと思うので,長いですが全文をコピペ致します。下にURLを添付しています。ーー
「国民に真実伝えなかった政府」
米有力シンクタンク、ヘリテージ財団が、東日本大震災への日本の対応ぶりをレビューして、今後の米国への教訓とするために、報告書を発表した。
日本国内では、原発問題をめぐって、非難、弁護相交錯して泥仕合の様相を呈しているので、評価が定まるのはもっと先になろう。その意味で、米国で早くもまとまった評価は参考になる。
日本の対応ぶりについては、まず称賛である。「天災国日本は、『準備の文化』を示した。過去の災害の教訓を生かし、災害対策を準備してきたことが成果を生んだ。昨年9月の地震避難訓練には67万人が参加した。そして実際の地震に対して、日本国民は、素晴らしい規律と耐え忍ぶ能力とを示し、暴動や大混乱などは生じなかった」と、米国も準備の文化を育てるべきだと言っている。
他方、日本の対処ぶりの中では情報の伝達に問題があったと指摘している。「政府が福島原発の状況につき、満足できる情報を提供できなかったので、国民の恐れと不安感を高め、世界のメディアの憶測や誤報を招いた」とし、「日本政府の対応の中で、最も問題だったのは、低レベル放射能にどの程度リスクが有るかを、有効に伝えることができなかったことであった」と指摘している。
これについては、「混乱が生じる理由の一つには、低レベル放射能についてはいまだ多くの科学的論争があることである」と、慎重に留保しつつも、「低レベル放射能の危険は一般に考えられているものよりはるかに少ないかもしれない」「現在の基準が危険を過大視していることを示唆する科学的証拠もある」と述べている。
そして、災害の真っただ中で、この問題の複雑さを説明するのは困難なことであろうと、再び留保しつつも、米国は将来の同様な危機に際して、低レベル放射能についての正確な情報の提供に努力すべきであると唱えている。

「毒も薬になるホルミシス効果」
回りくどい言い方はしているが、詰めて言えば、あるレベル以下の放射能は危険でないということを、初めからはっきり国民に知らせられれば、今回の日本のような混乱は避けられるだろう、と言っているのである。

時を同じくして、注目されるのは、2008年の米ミズーリ大学名誉教授のトーマス・D・ラッキー博士の論文である。日本には、茂木弘道氏により紹介された。
これは、広島、長崎の被爆者8万6543人の健康状態の追跡調査の結果の学術報告である。
まず、長く原爆症で苦しんだ人々も含めて、被爆者の両親から生まれた子供に遺伝子上の奇形児は1人も見つかっていない。
また、低レベル放射線を浴びた母親から生まれた子供たちの方が、一般平均と比較した場合、死産、先天性異常、新生児死亡などの比率が低い。
がんについては、平均的な被爆者の人々の白血病による死亡率は、市外の2つの町のグループの人々より低かった。約20ミリシーベルトの被曝(ひばく)線量であった7400人のグループでは、がんの死亡率の著しい低下が見られた。そして、その他の数値を挙げ、結論として、低線量放射線は日本の原爆生存者の健康に生涯にわたり寄与したことを示している、と言っている。
さらに、日本の被爆生存者において、ほとんどの臓器がんには予想されたホルミシス効果が認められると、報告している。ホルミシス効果とは、生物に対して有害なものが微量である場合は、逆に良い効果を表すという生理的刺激効果のこと、つまり、毒を薄めると薬となるということである。

「60~100ミリシーベルトが健康に最適」
東京大学の稲恭宏博士によると、塩をどんぶり一杯食べれば人間は倒れるが、少量の塩がなくては生きていけない。ラッキー博士の報告によれば、がんについては、20ミリシーベルトが一番良い塩加減ということになるが、博士は他の論文では、60~100ミリシーベルトが人間の健康にとっても最適の数値であろうと言っている。
たしかに私の知人でも、広島の被爆者で80歳過ぎても元気な人がいて、その親類の被爆者も皆元気で長生きだという。
そういえば、昔は皆、健康のためと言って、ラジウム温泉に入ったり、放射能が出るといわれてカルルスせんべいなるものを食べたりしたことも記憶する。
素人考えでも、人類を含めてすべての生物は、宇宙から来る放射線を浴びている地球の中で発生し、共存しつつ進化してきたのであるから、放射線があることを前提条件として生きているのであろう。そして当然に、日光を浴びるごとにホルミシス効果の恩恵も受けてきたことは、常識として納得できることである。むしろ、放射線を全部遮断すると微生物が育たないということもあるという。
私は専門家でも何でもない。最近の米国の評論を紹介しているだけである。ここでやめるべきであろう。これ以上を語ることは、素人として口数が多すぎる。(おかざき ひさひこ) 
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110622/dst11062203240004-n1.htm
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しかし,一方でNHKオンデマンドで2006年放送の「汚された大地で〜チェルノブイリ」や今年放送の「チェルノブイリ事故25年,永遠のチェルノブイリ」などを見ると,やはり恐ろしいです。素人判断ですが,被爆と被曝がこれらのリポートの中でも一緒になっていると思います。根本的に違うのではないでしょうか。
長くなっちゃってスミマセン。
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2011年6月19日日曜日

蓼科だより・192号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2011年6月18日(土)★
★ 今回のテーマ: 田の草取 & ほっとステイ 
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  15日から田の草取りが始まりました。手作業で這い回る腰のトレーニングです。昨年道具を作ってチェーン除草をやりましたが,結果的には時期を間違えて失敗し,草取に40日もかかってしまいました。馬鹿な話です。今年は巧くやろうと意気込んでいたら,何と今年はチェーン除草が使えなかったのです。
田ぶちも代掻きもやってないので,固い土に草が生えるためにチェーンを引きずったくらいでは抜けないのです。まだ小さな草を指で抜こうとして判りました。引っぱるとちぎれてしまうのです。強粘土地の特徴かもしれません。
 今春は,畦をかさ上げする為に4月一ヶ月間田んぼを干したのが影響しているかも知れません。それに,数年するとできるというトロトロ層もまだありません。いろいろ影響していると思いますが,修行の身ですのでいくら時間がかかってもやるつもりです。
結果として,不耕起栽培の先輩から教わった乳酸菌除草とクラシックな手作業でやることにしました。乳酸菌除草は一定の(50点?)効果がありました。手作業は,朝晩2時間づつやって,10〜15日位で終らす予定です。またまた体力が着きます。色もコンガリしてきました。(笑い)
ーー
 去る14日目に6回目の「ほっとステイ」を受入れました。柏市の中学2年生5名でした。9時に到着して午後1時25分には帰るという短時間だったので,草取,野菜苗植えと近所の散策しかできませんでした。ちょっと短すぎました。
中学生にいつも話していることを書いてみます。「5〜6時間という短い時間だけれどもこれだけは理解して帰って欲しい」と前置きして,①自然環境を守っているのは誰か②今生きているって,どういうことか,を話します。このことを理解させようと思った発端は,彼等の大部分がカエルやミミズは嫌い,気持ちが悪いと思っていることが判ったからです。
 「自然環境の基は土なんだよ。土の中と上にはたくさんの生物や微生物が生きていて,それらが土を良くしてくれるから,人間の食べ物が育ち,肉になる動物も育つんだよ。その代表的なものがミミズやカエルなんだ。これから畑の土を掘ったり草を抜いたりすると出てくるけど,手にとって「ありがとう」って言いなさい。もしそれができないとしたら,「自然は大切」なんて口にする資格もないし,食べ物を食べる資格もないんだよ。蜂などのたくさんの虫や昆虫がいるけれども,彼等がいなかったら果物は実らなくなり人間は生きていかれなくなるんだよ。だから虫は嫌いなんて言っちゃバチが当るよ。」
「君たちは13才だから,13年間生きてきたと思っているよね。だけどちょっと考えてみよう。親がいなければ自分はない。親の体の中に生きていた命が何万という仲間の精子を打負かして出てきたんだよね。親の親,そのまた親と無限に遡っていくと,地球上に生命が誕生したところまで続いているんだよ。だから,もしかしたら何億年の命を生きているのかも知れない。その連続のどこかで子孫をつくる前に死んだり殺されたりしていたとしたら,今の自分は無い訳だよね。そう考えると,13才とは思えなくなるんだよ。今生きていることがものすごい奇蹟に思えないかい。感謝したくなる気持ちになるよね。」
 ミーティングでこんな話をしてから,畑に出ます。素手で土にさわらせ握らせます。草をむしるとミミズが出てきますが,私の手前キャッとも言えず(言う子もいますが),怖そうにじっと見つめている彼等が理解しようとしているのが判り,いじらしくなります。帰り際に「おじさん,ミミズもカエルも好きになれそうです」と言ってくれた時は嬉しかったです。
子供達は誰からこういう先入観を植付けられたのでしょうかね。
 「ほっとステイ」の動画をYoutubeにアップロードしました。

「バリアレス・ハートギャラリー in 羽田」のご案内を頂きました。私にヒマワリ(トライアンフ)の種を送って下さる方が実行委員長です。 
障害を持つ方々との心の障壁を解消し、お互いの心 を理解するコミュニケーションを目的として、一般の方々の目に触れる機会の少ない彼ら の絵画作品を展示しております。入場無料です。下記URLをご覧下さい。
http://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/files/whats_new/110602.pdf
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189号,190号と「ほっとステイ」のことを書きましたが,いつも示唆に富んだコメントを下さるメル友唯臥独村さんが,日教組のことに絡んで「君が代」についてご友人のブログを紹介して下さいました。平成13年に境野勝悟先生からお聞きしたのと同じ納得の君が代論です。
http://o-yamagoro-10.at.webry.info/201106/article_1.html
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前回お知らせした「望郷のバラード」,このところ毎日聞いています。
数奇な運命を辿ったその秘話を教わりました。 
http://melma.com/backnumber_49442_573030/
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2011年6月11日土曜日

蓼科だより・191号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2011年6月11日(土)★
★ 今回のテーマ: 6月の農楽 & 低放射線有益論-の第2弾
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  田んぼの稲の状態(色,姿)が良くなってきました。でも隣と比べると見劣りします。本によると,1ヶ月間位の成長は在来農法より遅いとあるので,じっと待つことにしています。
大豆の断根摘心栽培はうまくいったぞと良い気になっていたら,とんでもない初歩的ミスに気がつきました。子葉と本葉を間違えていたのです。そんなことも知らなかったのです。素人の浅はかさというか不勉強というか,我ながら呆れました。ですから,本葉から出た芽を摘心していたのです。
慌てて,断根摘心栽培をやってる先輩に相談しましたら,「1週間位遅れるかもしれないが効果は変らないから大丈夫だよ」と言われ,ほっとしているところです。今日のことでした。
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梅雨に入ると驚く程草が伸びます。梅雨明けまで断続的に草刈り機で腰捻転アスレチックが続きます。
去る6日に,5回目のほっとステイを楽しみましたが,子供達の担任の先生が私に「おはようございます。宜しくお願いいたします。」と明るく挨拶してくれたのです。初めてでした。私は嬉しくなって「先生はすばらしいです。私に挨拶をして頂いた初めての先生です。」と申し上げ,握手してしまいました。とてもおきれいな方でした!学校が横浜市から千葉県に変ってためでしょうか?
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 又しても原発に引っぱられました。
 6月6日のHAL通信は、福島第一原発より危ないと言われている高速増殖炉「もんじゅ」の特集です。下記URLをぜひご覧ください。http://www.halsystem.co.jp/TrainingHall/G11/G11index.html
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ごくごく一部を抜粋します。
(HAL通信)前略・・当時の設計チームが何度も計算し直し、検討を繰り返した末に出した結論は、「現在の技術では、この種の原子炉の建設は時期尚早」でした。しかし、既に国家予算がついた計画が止まることはありませんでした。・・中略・・「ふげん」「常陽」「もんじゅ」の建設費だけで推定2兆6000億円、その後の運転維持費を加えば、3兆5000億円の予算が付いたプロジェクトです。それによって恩恵を受ける人たちや企業がどれほどの数になるかを考えてください。「若造の技術者たちの戯言(ざれごと)で中止など、するわけはなかろう」となったのです。
 今回の福島原発の事故も全く同じ構図で起きています。つまり、国家予算が付くところから狂っているのです。悪いのは原子力ではありません。技術でもありません。今の日本の政治・行政の仕組みでは、同じことを何度でも起こします。この仕組み全体を変えるしかないと思います。ーー
(私のコメント)結論にあるシステムの問題なんですね。同感です。しかし,良くも悪くも今日本を動かしているシステムによって,皆飯を食ってる訳ですから難しいですね。総論賛成,しかし各論で自分も関わっていることが判ると反対となります。でも,そこを何とかしない限り,猪瀬さんの「昭和16年夏の敗戦」と同じにしかなりませんね。
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(安中さん)原発特集の第11回で書いた「もんじゅ」の話は、「昭和16年夏の敗戦」とそっくり同じです。我々の結論は無視され、建設は強行され、そして計算通りの事故が起きました。我々は「見ろ、おれたちの言ったとおりだ!」と喜ぶわけにはいかず、深い空しさでいっぱいでした。 
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いつも貴重な情報を頂くメル友Wさんから低放射線有益論-の第2弾(転送)を頂きました。<>内です。
<先に、ラッキー博士の低放射線有益論の日本語訳をご案内しました。今回は、その第2弾として「放射線廃棄物による健康増進」の日本語訳をしましたのでご案内します。ご希望者にはPDFファイルをお送りします。・・中略・・低放射線が健康増進につながることを実証する論文は3000を数えていて疑問の余地はないことがまず示されていますが、さらに議論を進め、放射線は約40の生命維持に必要な要素物質の一つであること、そして一般的に言って、人間にとって不足した状況にあると結論付けています。
核施設で働く労働者800万人年の被曝データとガン死亡率との関係が一般の人々との比較を示すグラフ6は8つ研究結果を載せていますが、明確に核施設労働者の方が、一般の人よりもガン死亡率が低くなってていることが示されています。50ミリシーベルト/年ですと、一般人の40%以下となります。>
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 更にWさんから追加情報です。いろいろ出版されていますが、WAC社から出ている「放射線の話」
http://web-wac.co.jp/book/bunko/381(大朏(おうつき)博善著)が非常にわかりやすくコンパクトにまとめてあり、興味のある初心者の方には薦めてください。軽い放射線量がいかに有効かまたいかに利用されて恩恵を受けているかホルミシス現象を知って欲しいですね。
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それにしても大手マスコミは「放射線閾値論」をどこまで無視し続けるのでしょうか。何故考えよう,論じようとしないのでしょう。マスコミの姿勢は,戦前の対米開戦強硬論と一緒です。科学がどこかにすっ飛んでいます。カエルが嫌い,ミミズが気持ち悪いの類いと同じとしか思えません。いったい誰が世論を糺すのでしょうか。
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 文芸に造詣の深いメル友から,天満敦子さん奏でる深い哀切の曲を教えて頂きました。このルーマニアの作曲家は,独立運動に参加して投獄され29歳の若さでこの世を去りました。彼が獄中から故郷と愛する人のことを想い作曲したのがこの「望郷のバラード」です。この曲が持つ悲哀が現実にならなければいいなあと思いながら聞いています。
曲は,下記Youtubeから聞くことができます。久しぶりにやるせない哀切のバイオリンを聞きました。
http://www.youtube.com/watch?v=Otj8Dt0D4Ms
有名なエピソードは下記からどうぞ。

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<わたしのサイト>・リンクを貼って頂けませんか?
田舎暮らし情報館(蓼科より): http://tateshinadayori.blogspot.com/
田舎暮らし動画: http://jp.youtube.com/user/takasukey
「不耕起移植栽培・春の準備」と「不耕起移植栽培:田植」をアップロードしました。
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2011年6月5日日曜日

蓼科便り190号・田舎暮らし便り(蓼科より)

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2011年6月3日(土)★
★ 今回のテーマ:断根摘心大豆栽培 & ほっとステイ
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  3日程前から岩澤先生が指導する「断根摘心大豆栽培」の挿し芽を始めました。この栽培法だと普通の方法の3倍以上の収穫があるというので挑戦しています。(「現代農業」2010年7月号に詳しく掲載されています)
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丈が6〜7センチに伸びて,「本葉がきれいに八の字になる頃」にと書かれている通りにやっていますが,要領を得ません。今まで育てた苗箱から折り採って新しい苗箱に挿すのですが,水をくれた細粒鹿沼土は刺す時に抵抗があります。爪楊枝で穴を空けたらうまくいきました。
土から1センチ位の位置を折るのですがやりづらいです。きっと何かコツがあるのだろうと思いながらやっています。そして,本葉の上に5〜7ミリ程伸びた小さな芽を取って128セルの苗箱に挿していきます。(http://www.recipe-blog.jp/viewer/item/11045093 に関連ブログ)
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 明日予定の「ほっとステイ」の子供達にもやってもらおうと考えています。「ほっとステイ」と書いて,ふと思い出しましたが,前回の生徒達をバスに送った時,子供達は丁寧に頭を下げて乗って行きましたが,側にいた先生二人は私を振り向きもせずバスに乗り込んで行きました。腹が立つのを通り越して無性に情けなくなりました。全ての先生方を一緒にしたら失礼だとは思っていますが,先生方の社会常識のなさについての世評を再確認しているこの頃です。大学生をいきなり先生にしてしまう今の教員採用システムに問題があると思っています。社会教育を受けていないのですから所詮無理です。
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昨日で,田んぼの浮き苗処理を終了しました。自己採点60点というところで良しとしました。しかし全般に苗に元気がないので,先輩からは「ダメなようでも強いもんだよ」とは言われていますが,うまく成長してくれるかどうか祈る気持ちです。
30日に2度目の乳酸菌除草を,31日に昨秋調達しておいた屑大豆を散布しました。今月中旬にEM活性液による糖蜜除草をやれば一応春の作業は完了です。後は水の管理です。初めて挑戦する不耕起移植栽培です。周りから「それみろ!」と言われないように育てたいものです。田植の様子は下記Youtubeにアップロードしてあります。
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 前回の「ほっとステイ」の記事に対して幾つかコメントを頂きましたのでご紹介いたします。
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(Aさん)私は、これらの崩壊現象は、35年ぐらい前から始まったと思っています。その頃、私は副業として、スキー学校のインストラクターをしていました。そのスキー学校には「ちびっこスキー学校」と呼ぶカリキュラムがあって、小学生、中学生だけのコースがありました。
私も、年に1、2回、そのコースのインストラクターを務めました。安江さんが、今ご経験なさっておられることに通じる現象が、随所に見られました。でも、3日間のスキー学校の終わり頃になると、生意気だったり、モノも言わなかった子供たちも、生き生きとしてきて、帰りのバスを我々が見送る時には、どの子も泣いていました。思わず、我々も目頭が熱くなったものです。
ところが、その3日間、一緒に講習を受けていた先生方は、みな仏頂面で、誰も、我々インストラクターに挨拶をしないのです。腹が立つより、不気味でした。そして、心配でした。子供たちがです。その頃の子供たちは、今、40代です。ちょうど、安江さんのところに来られている先生方の年齢ではないですか?
あるいは、その後輩の先生方です。あの頃から、学校の崩壊は始まっていたのですね。
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(Tさん)「ほっとスティ」、興味深いですね。私自身、田舎(秋田の一寒村)出身で、百姓仕事はなんでも手伝いました。野菜の生育も、土も虫たちも普通の生活の中にありました。
今の子供達があまりにも知らないので、ショックをうけていました。大人が配慮しないといけなかったのですね。ベランダでもいいから、植物を育てるのは身近な体験になるかもしれません

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 首相と民主党の紛争は目を背けたくなります。兄弟喧嘩,夫婦喧嘩の類いは公衆の目を避けてやるものではないでしょうか。外部からやっているなと覚られるのは仕方ないとして,自分で公開するものではありません。兄弟喧嘩も夫婦喧嘩もお互いを鍛え強くしますからどんどんやったら良いと思うのですが,公衆に自ら公開するものではない筈です。政治と政治家に対する不信感に油を注いでいるようなものです。直前首相と現首相がやることでしょうか。
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 乱暴な言い方かもしれませんが,政治の世界では騙された方が悪いのだと思います。それを暴露するなどということは,自分の馬鹿さ加減を証明しているようなものではないでしょうか。自分で選んだ後継者に騙されたと公言するとは,なんというご粗末でしょう。
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 SNS「撤退の農村計画」が,同名の書籍について解説のセミナーを,620日(月)18時開場、18:3020:30頃,東京芸術学舎 101教室(http://gakusha.jp/access/)で開催します。会費は,1000円、詳細&申込は下記URLからです。http://www.gakugei-pub.jp/cho_eve/1106tettai/index.htm「まちづくり」にご興味のある方にはこのSNSはお薦めです。下記URLから無料で申込めます。http://tettai.jp/info/info-01.php
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学芸出版社のメルマガ[matiza]に,5月20日に行った「東日本大震災・復興まちづくり~私たちは何ができるのか、ともに考える」の配付資料、報告(静止画と音声)等が公開されました。10人の講師(建築学会,大学教授,建築士,農業,エコツーリズム協会,暮しサポート隊・他)が,素人に判りやすく話してくれています。
http://www.gakugei-pub.jp/cho_eve/1105higa/index.htm 私が一番興味を持ったのは,(暮らしサポート隊)と(仮り住まいの輪)でした。

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2011年5月29日日曜日

蓼科便り189号・田舎暮らし便り(蓼科より)

お断り:前回のブログと一部内容が重複します。
★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2011年5月28日(土)★
★ 今回のテーマ:「ほっとステイ」はすばらしい!& 津波被災マップ
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  22日の田植は順調に終ったのですが,その後大失敗をしでかしました。水を貯めることばかりに集中していた私は余水を抜くことを忘れてしまい,田植後から翌日にかけてかなり降った雨水で植えたばかりの苗を冠水させてしまったのです。浮き苗がたくさん出てしまったことと,苗に泥の汚れがついてしまったのが問題です。
24日から毎日その後始末で田んぼに入っています。かなりキツイ農園アスレチックです。ですが東日本大震災の被災者の皆さんのことを思えば極楽だと思いながらやっています。トノサマガエルがたくさんいて,仲良くやっています。彼等は本当に人懐っこいですね。
 この便り187号で書かせて頂いた昆虫行動学の大谷剛教授から,「分蜂」についてコメントを頂きました。<>内です。
<ブンポウは「分封」が語源なので、正式にはこれを表記するのが正しいのですが、「分封」ではなかなかハチをイメージしにくいので、私は「分蜂」のほうを好んで使用しています。多くの人が用いているので、もう間違いではないと思います。>
兵庫県立大学大学院環境人間学研究科共生博物部門
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 今回は,「ほっとステイ」について書きます。元は,上田市武石にある農業生産法人信州せいしゅん村(末尾にURL)が創設したもので,立科町では「まちづくり協議会ユーユーたてしな」が2009年春から取組んでいるものです。簡潔に言えば,学生・青年達の「日帰り農村体験」です。長野県内各地で行われており,全国に広がるものと思います。
都市と農村の交流を深め,都市の子供達に農村と自然のすばらしさを体験してもらい,地域にとっても活性化につながるすばらしい事業だと思います。この取組みが,県や国の関係省庁やJTBやテレビ局を動かしています。
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 今月11日,23日,25日と3回,「ほっとステイ」の受入れ家庭を務めました。3回とも横浜市の中学2年生でした。予定表を見ると6月は千葉県の中学が多いようです。 大型バス4〜8台で,100300人と大部隊で来るので,受入の役員達は受入れ家庭を手配するのが大変です。少ない時でも20戸,多い時は40戸も手配しなければなりません。一班を6〜7名にして,子供達を各戸に送迎します。
私の場合,9時半頃迎えます。子供達は皆元気で礼儀正しく素直でした。しかし何故か,先生方とカメラマンはホストに対して挨拶ができないのです。???
まず休憩室に案内して,お茶を飲みながら自己紹介し,行動予定を話しミーティングします。午前中は,農作業体験をさせるようにしました。野菜の種蒔き・定植,草刈り(鎌の使い方),草取り,ミツバチの観察等々です。雨の時は倉庫でEMボカシ堆肥をつくりました。 午後は2kmほど離れた私の田んぼへ,農村散策として歩きます。できるだけあぜ道を歩きながら農業や環境の話をします。田んぼに着くと,不耕起栽培と一般農法の違いを説明します。私の田んぼにいるいろんな生き物を見ながら生物多様性について話します。子供達は皆熱心に聞いてくれました。
お昼のみそ汁は,生徒に畑の野菜を採らせてそれを具にして私が作りました。自分で採った野菜を具にした炊きたてのみそ汁は,”美味しい”と人気でした。
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 このようなことをしながら,いろいろ気になったことを書いてみます。
まず驚いたのは,生活の基本動作ができないことです。帚も鎌も使えないし,鉛筆は削ったことがないといいます。移植ゴテを使かわせても誠にぎごちない。果たしてノコギリや金槌は使えるのでしょうか。まるで未完成のロボットの動きを見ているようでした。
自分の中学時代は掃除も工作もやったことを思い出し,このまま大人になってしまうのかと思うと心配になります。パソコンと車を扱えるだけでは生活できないですよね。
もっと気になるのは,全てに女子が勝っていることです。行動,話し方,リーダーシップ,全てがそう見えます。2kmばかりの散策で,男子生徒が二人途中で疲れたと座り込んでしまったのです。いったいどういうことでしょう。全て女子が先頭で,男子は後から着いてくるのです。何と情けないことでしょう!
 ミツバチの観察で面白いことに気がつきました。基本的に,乱暴なことをしなければ日本蜜蜂は刺しません。私が巣の前で蜂を手に乗せて,「刺さないからそばにいらっしゃい」と言っても,「怖い」と言って,何としても2m位遠ざかっていて寄って来ないのです。
私が信じられないのではなく,ただ「怖い」らしいのです。「蜂は刺すもの,怖いもの」という先入観が深く染み付いているのでしょう。一人だけ私のそばに来た男子がいましたが,後は全員ダメでした。
わたしはこの様子を見て,毎日マスコミで大騒ぎしている放射線のことを思い出しました。「放射線は怖いもの」,それが全てになっていて,科学的な観点が無いところがこの子供達と同じだと感じたのです。
 目の前で私が蜂を手に乗せ,仲間が私の側に来ていて,「刺さないよ」と説明され,幾つかの科学的事実を目の当たりにしても行動できないのです。これって一体何でしょう。未開人とか,臆病者とか,感情の動物とか,いろんな言葉が頭に浮かびますが,どれも違うような気がします。どなたかご教授頂けないでしょうか? 更に驚いたのは,彼等ほとんどがミミズやカエルを気持ち悪いといい,見ただけで悲鳴をあげるのです。そこで彼等に判り易く話してやりました。「自然環境は大切だよね。このすばらしい緑と大地を守ってくれているのは,ミミズやカエルを初めとして,たくさんの昆虫や微生物なんだよ」と。「もし地球から蜂がいなくなったら人間は生きて行かれないんだよ」と。
家庭でも学校でも,エコだ環境だと毎日口にしているに違いないと思うのですが,自然環境を守ってくれているミミズやカエルを見て悲鳴をあげ大嫌いなどと言っているようでは話になりません。きっと親か先生がそのように教え込んだのでしょうが,根本が間違っていると思えてなりません。
しかし帰る時には,数人の子供は「ミミズもカエルも好きになれそうです」と言ってくれたのは嬉しかったです。
子供達といるととても楽しく,6時間があっという間に過ぎます。彼等も楽しんだのでしょう,「時間が短すぎる」と言っていたのです。午後3時頃にバスが迎えに来て,見送りました。彼等はキチット礼を言って乗車し,手を振って別れました。
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信州せいしゅん村ホームページ(「ほっとステイ」が載ってます)
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「2011年3月11日東北地方太平洋沖地震に伴う津波被災マップ」が,「撤退の農村計画」2011/05/27ブログに掲載されました。大変な労作です。
日本地理学会災害対応本部津波被災マップ作成チームによるサイト。東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)で、東北地方太平洋岸を襲った津波による被害を、地震後に撮影された空中写真(GoogleEarthなどの衛星画像も参考)をもとに、2万5千分の1の地形図に記したものを、公開しているサイトです。サイトのURLは以下の通り。
http://danso.env.nagoya-u.ac.jp/20110311/
赤い線が津波の遡上範囲、青く塗られているところが家屋の多くが流される被害を受けた範囲です。【閲覧用のページ】のところにあるリンクをクリックすれば、地形図の画像ファイルを閲覧したり、電子国土Webシステム上で被害状況を閲覧したりできます。
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