2010年6月30日水曜日

田の草取はスゴイ・田舎暮らし便り(蓼科より)

平成22年6月30日,水,昨夜強い雨,朝から晴,暑い,

田の草取を這うという。何がスゴいか?時間がかかる!
又下に1畝,左右に1畝づつ,計3畝を23mやるのに2時間かかる。腰が痛くなるので休みヤスミやる。

田んぼは68mある。1畝30センチなので,68/0.3=226畝となる。1回に3畝だから,226/3=75回這わなければならない。1日に朝1回,夕方1回,2回這うとすると,37日かかることになる。最長のカリキュラムだ。
私は農楽だから,1日2回以上は這わない。それ以上だと労働になってしまう。

しかも,終る頃には最初の部分が草だらけだろう。夏中やることになりそう。どえらいことだが,今秋から不耕起栽培に移行するのでやろうと決めている。
数日前に高山村の先生の田んぼを見せてもらったが,ほとんど草はない。冬も堪水し,代掻きをしないとそうなるのだという。これが希望である。

慰めは,カエルとオタマジャクシ。人懐っこい奴らだ。私の前をチョコチョコと先導してくれる。夕暮れになるとゲロゲロの大合唱となる。

組長に訳を話し,イモチ病の空中散布を止めることにした。折角だから無農薬で通そう。但し,病気が発生した場合は迷惑をかけないように対応しなければならない。

秋頃,私の体は一段と逞しくなっているだろう。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<リンクサイト>

2010年6月19日土曜日

ネギの草取・土寄せ・田舎暮らし便り(蓼科より)

平成22年6月19日,土,曇夕方から雨

この辺りが梅雨入りしたのは16日だったと思う。今のところ順調な梅雨だろう。それほど強い豪雨もなく10〜12時間くらいで上がってくれる。こんな調子で7月中旬頃には開けてほしいものだ。平年では,7月20日頃。

梅雨入りで一番の問題は,雑草対策。とにかく降るとぐんぐん伸びる。野菜がどこかにいってしまう。

今日まで過去1週間,ヒマをみてはネギの草取と土寄せをやったが,間違えてネギを抜いてしまうほどだった。しかし雨の後は,土が柔らかくなっているのでとても抜き易い。乾いている時の半分くらいの力で抜けるような気がする。

田んぼの土手の草刈りがまだ半分残っている。
田んぼの田転ばしの後,株間の除草も残っている。
昨年もそうだったが,やはりこの時期が一番厳しい農園アスレチックとなる。また一段と逞しくなりそうで,嬉しい!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<リンクサイト>

2010年6月13日日曜日

田転がし・田舎暮らし便り(蓼科より)

平成22年6月13日,日,薄曇り・夕方小雨

チェーン除草に失敗して,8日から田転ばしをやっている。8日に5時間,昨日5時間,今日4時間やったが,もう2〜3時間はかかりそう。
午前中2時間,昼寝して涼しくなる4時頃から2〜3時間という感じでやった。

結構きついアスレチックだ。疲れを溜めないように一畝毎にチョットづつ休みを入れた。だんだん要領が良くなってきて,足と腰と手がリズミカルに動くようになった。
それでも,今までの農園アスレチックでは一番きつい。そして田転ばし作業は全身運動だ。よく水泳が全身運動だと言われるが,これも足・腰・肩・手はもちろん,泥田で足を取られるため常に上半身でバランスをとらなければならない。
このハードトレーニングのおかげで,また体力が付いた気がする。

コツは,前進する時,出す足と腰とが一体になり田転ばしを初動し手で押し出すこと。草を抜くのは,押し出した田転ばしを引き戻す時強く引くこと。ここが一番力が必要。引き戻す時のブレードの逆回転と強い水しぶきにより草を土から飛ばす。

田転がしが通り過ぎた後に,白い根を付けた雑草が水面一面に浮いている様を見るのは痛快だ。ザマアミロ!と呟いている。本当に良く抜ける。すばらしい道具だ。

しかし,時間がこれだけかかるのは問題。延べで16〜7時間かかりそう。かつそれだけで終らない。畝間は田転がしで抜けるが,株間には草が残っている。指導員に相談してみたが,道具も無い訳ではないがあまりうまく行かないので手でやるしかないとのこと。
更に,一通り済んだとしても次の草がまた生えてくる。
いくらアスレチックになるとしても程度の問題がある。

私が小学生の頃,農家では田んぼに四つん這いになって手で田の草をとっていた。それこそ腰が曲がってしまう大変な作業だったと思う。私も株間の草取を手で3畝ばかりやってみたが田転がしの数倍のキツサだ。

今は99.9%の農家が除草剤を使っていると思う。その理由が良く判る。これだけ時間を取られたらとても勤めなどできない。
課題としては,コヌカ除草の研究,チェーン除草のタイミングの研究,無害な除草剤の研究等がある。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<リンクサイト>

2010年6月7日月曜日

チェーン除草の失敗・田舎暮らし便り(蓼科より)

平成22年6月6日,日,晴

昨日田んぼに行った時,チェーン除草が効いていなかったことを確認した。
細かい草が浮いてこないのでおかしいなと思っていたが,案の定濁り水を通してよく見ると,3〜4センチ程の草が残ったままだった。がっかりした。

ただ,チェーン除草がダメとは思わない。たぶん私が除草の適期を逃しただと思う。小さいとはいえ根の付いた草はそんなに簡単には抜けない。手で引っ張ってみると判る。
これは想像だが,チェーンを引きずっただけで抜けるためには,草丈が2センチ以下でないとダメなのではないか。2センチを超すと根がしっかりしてしまうから抜けないのだと思う。

もしそうだとしたら,代掻きを起点に草の生長を計る必要があるように思う。
どなたかチェーン除草について教えて頂けないでしょうか?

そして今日,約4時間田転がしをやってみた。そうしたら,その草がみごとに浮いてきた。今日は3分の1程しかできなかったが,取れることが判ったのでかなりきつい農園アスレチックだが,無料なのでガンバルつもり。

写真は,ビフォー&アフターです。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<リンクサイト>

2010年6月1日火曜日

炭焼き・炭出し・田舎暮らし便り(蓼科より)

平成22年5月30日,日,晴

今日は待望の炭焼きを見学した。
元建設業社長をしていた友人が会社を整理し引退して始めた仕事だ。年の頃50才,風貌凛々しくナイスガイである。
ヨガの講師などもしている風変わりな男でもある。

その彼が1年かけて自分流オリジナルの炭窯を作り,現在試し焼きを続けている。今回で4回目だそうだ。その炭出しを見せてもらった。

佐久市布施温泉の奥約10kmの道ばたにあった。
昔,山の中で見た炭焼き釜と違い,大きく堂々としたものだった。ファサードは径30センチ程の石で乱積みされていた。全部自分一人で作ったという。

先生はいない。というより自分流を作りたかったからだという。先生を頼んでしまうと,その通りに作らなければいけなくなるからだ。
たくさん見てあるいたという。本もたくさん読んだ。Youtubeも見た。その上で自分の窯を作った。一つの哲学だと思う。ヨガをやるくらいだから思索が深い。

「青い煙りが白くなると出す頃合いなんだ」と,丁寧に解説しながら午後1時から4時頃まで日本古来の白炭作りを見せてくれた。
私にとっては全く未知のドラマで,最初から最後までワクワクして見,聞き,質問した。そして片手でビデオカメラを持ち続けた。きっと面白い炭焼き動画集ができるでしょう。

2日前に原木を立て込み,中1日置いて今日の炭出しである。
吸気穴を広げるまでは,中の炭は黒くて温度も500℃位だという。空気を少しづつ増やしていくと,そこで一気に1000℃まで上がり真っ赤になる。

そして窯から出す過程で精錬といって,最後に残っているガスを燃やして炭作りが完結します。その透明感のある青白い炎の美しさは神秘的です。炭の赤もすばらしい美しさだ。後は引き出して冷ますだけ。
熱い仕事です。1000℃に向き合いながら作業するのですから。彼は溶接用の面を着けて作業していた。それがないと耐えられないそうだ。

当たり前のことだが,木が空中の炭酸ガスを取り込んで蓄えたものを,炭焼きという作用によって炭素だけを取出すということなのだ。
木は,純粋に近い炭素になるために自ら1000℃になり,真っ赤になり,神秘の炎を出し変身する。目の前に立っている木を見ても,こんなスゴイエネルギーが潜んでいるとは想像できない。しかし,それを可能にしているのがこの窯なのだ。窯と一体になって初めてできる変身なのだと思う。

感動的でした。すばらしいドラマを見せてもらいました。
後ほど,炭焼き動画をシリーズで発信致します。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<リンクサイト>