2011年2月20日日曜日

岩澤先生来る!田舎暮らし便り(蓼科より)

平成23年2月20日,日,晴,

今日は記念すべき日になった。戸倉町創造館で,岩澤信夫先生のお話を聞くことができた。78才になられる先生のお話は威厳と確信に満ちていた。

不耕起移植栽培について知ったのは09年5月のこと,SNSの仲間からだった。高山村の園原さんを尋ねて驚きの栽培法を見せて頂いた。岩澤信夫先生の論理的・本質的な研究とその成果に魅せられた。そして昨秋より不耕起移植栽培に挑戦を始めた。
そして今日,その岩澤先生のお話をお聞きすることができた。

今これを書きながらふと思った。この農法は全くの新発見なんじゃないかと。あたり前じゃないかと思う一方,頭の隅に,本家帰り,昔に回帰したような錯覚があったのだ。

考えてみると,子どもの頃,お百姓さんは人力で,動力と言えば牛か馬しかなく,想像しただけでも殺人的な苦労の中で米づくりをやっていた。スキで田んぼを起こし,代掻きし,手で植え,田の草を取り,稲刈りし,脱穀していた。たとえいくらお金をもらっても今の私にはできない重労働だ。

そんな時代に,もしこの不耕起移植栽培が発見されていたら,天国に行ったくらいお百姓さんは楽できたことだろう。土を掘り起こすというのはとんでもない重労働だから。だから,昔のお百姓さんは皆腰が曲がってしまった。昔の人がこの話を聞いたら皆卒倒してしまうだろう。

岩澤先生の米づくりにかけた情熱が,次々と直感的気付きとヒラメキと実験のサイクルを廻し,スパイラル的に技術を積み重ね,環境を蘇らせる無農薬・無肥料の究極の米づくり技術を作り上げたのだ。何というすばらしいことだろう。
先生の生の声でその過程をお聞きし,私は確信した。これは本当に究極の米づくりだと。

ただ,これは表面的な話だけではとても信じられない。常識を根底から覆す考え方だから無理も無い。しかし,実に科学的な原理が働いていることが解明できたのだ。
米づくりは,何千年,何万年続いてきたのか知らないが,これは歴史的・人類的・地球的大発見だと思う。

先生は最後に次の言葉で講演を結んだ。
「不耕起移植栽培は将来万一の飢餓が襲った時,油がなくても機械が無くても,肥料も農薬もなくても米が作れる救世主になる。私も年を取ってしまった。だから早くこの農法を広めたいのです。幸い,長野県では高山村の園原さんが「自然耕塾」を始めてくれたので,皆さん是非そこで勉強してこの農法を広めて下さい」と。

不耕起栽培は,麦でも始まっており,アメリカ・オーストラリアでも50%位普及しているという。しかし,日本の農水省もJAもそっぽを向いたままだという。
何ということだ!

発芽玄米の研究者・茅原信大名誉教授の発芽玄米の話もとても勉強になった。素晴らしい効能を持っている。しかし,無農薬のものでなければ逆に害があるという。
有意義な一日だった。

園原さんの連絡は,090-9665-0907から。

不耕起移植栽培URLにも内容が載っています。
http://www.no-tillfarming.jp/

Topに戻る

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<リンクサイト>

0 件のコメント: